2019年4月18日
こどもの足元から診る歯の話 後編
できれば避けたい子どもさんのお口周りのケガ。もしもに備えて普段からできることについて、前回に引き続き、こどもの歯科 院長の伊藤織恵先生にお話を伺いました。
■目次
大変!もしもケガをしてしまったら
親御さんとしては、まずは落ち着いて出血の状態を確認していただくことが大切です。
口の中は唾液が多い環境なので大出血だと思い、焦ってしまう前に、まずは、どこから血が出ているのか、よく観察します。
たとえば舌のようなところが切れていて、太い血管が切れてしまい勢いよく血が出ている場合は、大学病院等の口腔外科のある大きな病院を受診すると良いでしょう。
判断が付かない場合は、まず、かかりつけの『小児歯科』に診てもらうと良いでしょう。
ここでひとまず なぜ、小児歯科を受診すべきかをお子さんが熱を出した時を例にお話ししたいと思います。
お子さんが熱を出したときに受診する病院が 内科なのか小児科なのかを迷う親御さんもいらっしゃると思いますが、断然、小児科を受診される方が多いかと思います。
小児科というのは一人一人の成長発育を診るのはもちろん、ただの風邪なのか、なにかしらの大きな病気なのかというところまでを診断していきます。
私たち小児歯科医も同じで その子の性格や成長発育はもちろん、親御さんの状況をみながらそれぞれのご家族に適した指導や診断を行っています。
ですので、歯科においても、ケガでパニックをおこしている状況のお子さんも即座に対応できるような、普段からこどもの対応に慣れている、小児歯科をかかりつけ医としてみつけておくと良いでしょう。
こどもの歯科は、童話の世界に入り込んだ可愛い装飾や充実したキッズコーナーが魅力的。
プレママさんにもおすすめ♪かかりつけ医を見つけておこう
なにか症状が出てから、病院をさがすことは、時間のロスにつながります。
日頃から、かかりつけ医をもっておけばいざという時にも安心ではないでしょうか。
私達、小児歯科医というのは、こどもに特化した口の中の病気を診ていますので、おたふく風邪なのか、はしかなのか、ただの口内炎なのか手足口病なのかということも相談を受けます。
他の疾患と関連性がないのか相談できる医療機関という意味で、小児歯科を受診するのがオススメです。
また、妊娠中の歯周病は早産につながることもあるので元気な赤ちゃんを出産するために、プレママさんは一度は受診をしておきましょう。
最近では、「マイナス1歳からのむし歯予防」ということで赤ちゃんへむし歯菌の伝搬を防ぐために妊娠期から予防し、さらには、出産後の赤ちゃんの歯のケア方法なども今のうちにアドバイスをうけておくと良いでしょう。
JSPP 全国小児歯科開業医会ホームページ内の「お近くの歯医者さん」ページでは、ご近所のJSPP会員の歯科医を検索できます。かかりつけ医を見つける際の参考にしてみてください。